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お役立ちコラム火元から離れた部屋も清掃が必要?火災の煙・すす・焦げ臭はどこまで広がる?

火災の煙・すす・焦げ臭はどこまで広がる?

火災が起きたあと、火元となった部屋にすすや焦げ臭が残っていれば、「清掃や消臭が必要」と判断しやすいでしょう。一方で、「キッチンは燃えたけれど、隣のリビングは燃えていない」「2階は無事だったけれど、なんとなく焦げ臭い」といった場合は、どこまで清掃すればよいのか?と迷う方もいるでしょう。

火災による煙やすす、焦げ臭は火元だけにとどまるとは限りません。しかし、火元から離れた部屋をすべて同じように清掃する必要があるとも限らず、実際の被害状況を確認して判断することが大切です。

この記事では、15年以上にわたり火災現場復旧などに携わってきた株式会社ロードが、煙・すす・焦げ臭が広がる理由や確認したい場所、清掃範囲を判断するポイントについて解説します。

火元から離れた部屋にも煙・すす・焦げ臭が広がることがある

火災による被害というと、炎によって焼けた場所を想像しがちです。しかし、火災では煙が建物内を移動し、それに伴ってすすや焦げ臭が火元から離れた場所まで広がることがあります。そのため、焼損していないからといって、必ずしも火災の影響を受けていないとは限りません。まずは、煙やすすがどのように広がるのかを知っておきましょう。

煙は火元だけにとどまらず建物内を移動する

火災で発生した煙は、火元となった部屋だけにとどまるものではありません。東京消防庁の電子学習室によると、火災時の煙は水平方向だけでなく上方向へも速く広がり、縦方向では毎秒3~5mの速度(大人が歩く速さの3〜4倍)で上昇するとされています

特にドアが開いていた部屋や廊下、階段、吹き抜けなどは煙が移動する経路になりやすく、火元から離れた場所まで影響が及ぶことがあります。たとえば1階のキッチンで火災が発生した場合でも、隣接するリビングや廊下だけでなく、階段を通じて2階へ煙が入り込むことも考えられます。

そのため、「火元から何部屋離れているか」だけで被害の有無を判断することはできません。

すすは煙とともに運ばれ、壁や天井、家財などに付着する

すすは物が燃えたときに生じる微細な粒子を含み、煙の流れとともに火元から離れた場所へ運ばれることがあります。その結果、火元ではない部屋の壁や天井、床、家具、家電などにすすが付着することもあります。

大量に付着すれば黒い汚れとして分かりますが、薄く広がった場合には見た目だけでは気付きにくいこともあります。火災後に残る灰やすすなどの粒子は、清掃によって舞い上がることがあるため、火災後に表面へ堆積した灰を清掃する際には、粒子を空気中へ舞い上げないよう注意する必要があります。大量に付着したすすだけでなく、目立ちにくい薄い汚れにも注意が必要です。

火災の煙・すす・焦げ臭はどこまで広がる?

火災の煙やすすが広がる範囲は、建物の間取りや空気の流れなどによって異なります。特に、隣接する部屋や廊下、階段を通じた上階、家財、空調設備などは影響を受けることがあります。ここでは、火元から離れていても確認しておきたい場所を見ていきます。

隣接する部屋や廊下

火元と直接つながっている部屋や廊下は、煙やすすの影響を確認しておきたい場所です。たとえばキッチンで火災が発生し、隣接するリビングまで炎が到達していなかったとしても、火災中にドアが開いていたり、キッチンとリビングが一続きの空間になっていたりすれば、煙はリビング側にも流れ込みます。

また、避難や消火活動によって室内の扉が開閉されることで、煙の流れが変わることもあります。壁や天井に目立った黒ずみがなくても、焦げ臭が残っていたり、家具などにすすが付着していたりする場合があります。

そのため、火元に隣接する部屋や廊下では、焼損がなくても煙やすすの影響が出ることがあります。

階段や吹き抜けを通った上階

火災の煙は上方向へ速く移動する性質があるため、階段や吹き抜けがある住宅では上階まで影響する可能性があります。そのため、たとえば1階で発生した火災でも、炎が2階まで到達していないからといって煙の影響まで否定することはできません。

階段や廊下、2階の天井や壁、カーテンなどに臭いが残っていないか確認する必要があります。特にリビング階段や吹き抜けのある住宅では、上階まで煙が移動しやすいため注意が必要です。

収納・家具・カーテンなどの家財

煙や焦げ臭の影響は、壁や天井など建物そのものだけではありません。火災時に室内にあった家具やカーテン、衣類、寝具などの家財にもすすや臭いが付着することがあります。特に布製品などは表面を拭くだけでは対応しづらいため、部屋の内装がきれいになったあとも焦げ臭が気になる原因になることがあります。

また、収納の扉が開いていた場合などには、内部の物まで煙の影響を受けている可能性があります。反対に、火元から離れていて扉を閉めていた収納などは影響が小さい場合もあります。

そのため、家財についても「同じ部屋にあったからすべて処分する」「燃えていないからすべて問題ない」と一括りにせず、一つひとつ状態を確認することが大切です。

火災で被害を受けた家財を残せるかどうかについては、「火災で傷んだ家財を残したい方へ|修復・保存・再利用できるものと注意点を解説」で詳しく解説しています。

エアコン・換気設備・天井裏など見えにくい場所

焦げ臭がなかなか消えない場合には、目に見える壁や床だけでなく、エアコンや換気設備、その周辺なども確認する必要があります。空気が移動する設備や経路には煙や微細な粒子が入り込むことがあり、見える範囲を清掃したあとも臭いが気になる原因になる可能性があります。

建物の構造によっては天井裏など、普段目にしない場所へ煙が入り込むこともあります。見える範囲を清掃しても焦げ臭が残る場合には、こうした場所や設備が原因になっていないか確認する必要があります。

見た目がきれいでも「清掃しなくて大丈夫」とは限らない

火元から離れた部屋に焼け跡や黒いすすが見当たらなければ、「ここは何もしなくて大丈夫」と考えたくなるかもしれません。しかし、薄く付着したすすや素材に残った焦げ臭などは、目で見ただけでは分かりにくい場合があります。ここでは、見た目だけで「問題ない」と判断できない理由を解説します。

表面のすすだけ落としても焦げ臭が残ることがある

火災後の清掃では、目に見える黒いすすを落とせば終わりというわけではありません。焦げ臭の原因となる汚れが壁や天井、家具などに残っていれば、見た目がきれいになっても臭いが残ることがあります。臭いを抑えようとして芳香剤などで別の香りを重ねても、原因そのものが取り除かれていなければ根本的な解決にはなりません。

株式会社ロードでは、特殊清掃で培った消臭の知識や技術を生かし、火災現場の復旧にも対応しています。火災後の消臭では、単に臭いを弱くするのではなく、どこにすすや臭いの原因が残っているのかを確認し、それぞれの現場に合わせた処理を行っています。

一度弱くなった焦げ臭が再び気になる場合もある

火災後に換気や簡単な清掃を行うと、一時的に焦げ臭が弱くなり、「もう大丈夫そうだ」と感じることがあります。しかし、室内のどこかに臭いの原因が残っている場合には、生活を再開したあとに再び臭いが気になるケースも考えられます。

このような場合、どこに原因が残っているのかをあらためて確認することが重要です。特に、表面だけを清掃した場合や、煙が入り込んだ場所を十分に確認していなかった場合には、処理できていない部分が残る可能性があります。

焦げ臭が続く場合には、「臭いを何で消すか」だけでなく、「なぜ臭いが残っているのか」という視点で考えることが大切です。

火災後に焦げ臭が残る原因や消臭方法については、「【火災後の賃貸物件】焦げた匂いが消えない科学的理由と再募集を早める消臭技術をプロが解説!」でも詳しく解説しています。

無理に自分で確認・清掃せず、まず安全を優先する

火災後は、「どこまですすが付いているか確認したい」「必要な物を取り出したい」と思っても、安全が確認されていない建物へ自己判断で入ることは避けてください。火災現場には、焼損した建材や設備、ガラス片、崩れやすくなった箇所のほか、有害な成分を含む可能性のあるすすなど、さまざまな危険があります。

まずは消防などの指示に従い、立ち入りが可能な状態かを確認することを最優先にしてください。

火元から離れた部屋まで清掃するかは、被害状況を見て判断する

火元から離れた部屋まで清掃が必要かどうかは、すすや焦げ臭の有無はもちろん、煙がどのような経路を通ったのか、火災の規模や建物の構造などを踏まえて考える必要があります。ここでは、清掃範囲を考える際に確認したいポイントを紹介します。

すすの付着が確認できるか

まず確認したいのが、壁や天井、床、家具などへのすすの付着です。明らかに黒く変色していれば分かりやすいですが、火元から離れるほど薄く付着し、目視だけでは分かりにくくなることもあります。また、部屋全体ではなく、煙が通った場所や家具などの一部だけに影響が出ていることもあります。

すすが確認できる場合には、その部分だけを見るのではなく、周辺までどのように広がっているのかを確認することが重要です。ただし、火災現場には有害物質を含むすすや、焼損した建材・設備、感電やガス漏れなどさまざまな危険があるため、基本的に自分で現場へ入って確認・清掃することはおすすめできません。

どうしても貴重品の確認などで入室する必要がある場合は、事前に消防などへ安全確認を行ったうえで、マスク・手袋・長袖・厚底の靴などを着用し、短時間で退出するようにしてください。異臭や天井のたわみなど、少しでも異常を感じた場合はすぐに退避しましょう。

火災後の現場へ入る際の注意点については「冬に多い火災の原因と防ぎ方|予防と万が一火災が発生した後の片付け・復旧の流れ」でも詳しく解説しています。

焦げ臭が残っているか

焦げ臭が残っているかどうかも、煙の影響を考える手掛かりの一つです。火元から離れた部屋であっても、火災前にはなかった焦げ臭が続いているのであれば、煙が入り込んだ可能性があります。ただし、「臭いがする=部屋全体をすべて交換・清掃しなければならない」という意味ではありません。

カーテンなど特定の家財に臭いが付いている場合もあれば、壁や天井など複数の場所に影響している場合もあります。どの場所で臭いを強く感じるのか、室内の物を移動したときに変化するのかなどを含めて確認し、臭いの原因と影響範囲を見極めていくことが重要です。

煙が通った経路を確認する

清掃範囲を考えるうえでは、「火元からどれだけ離れているか」だけでなく、「煙がどこを通ったか」という視点が重要です。火災時に開いていた扉、火元につながる廊下、階段や吹き抜けなどを順番に見ていくと、煙が移動した可能性のある経路を考えやすくなります。

反対に、火元から近い部屋であっても扉が閉まっていた場合と、離れていても廊下や階段を通じて煙が流れ込んだ場合では、影響の程度が異なる可能性があります。このため、「隣の部屋だから清掃する」「2階だから清掃しない」と場所だけで決めるのではなく、実際の煙の流れと、すすや臭いの状態を合わせて判断する必要があります。

火災の規模・燃えた物・建物の構造も考慮する

同じ「キッチンから出火した火災」であっても、燃えた範囲や時間、燃焼した物、住宅の間取りなどが違えば、煙やすすの広がり方も同じではありません。小さな範囲で消火できた火災と、一室全体に煙が充満した火災を同じ基準で考えることはできません。扉で各部屋が区切られた住宅と、リビング階段や吹き抜けのある住宅でも条件は異なります。

株式会社ロードでも、こうした条件を確認したうえで、現場ごとに必要となる作業や施工範囲を検討しています。

被害の程度によっては、煤除去だけでなく内装を撤去するスケルトン工事が必要になる場合もあります。詳しくは「火災現場復旧の2つの方法。スケルトン工事と煤除去クリーニングの違い」をご覧ください。

清掃範囲に迷ったら火災現場復旧の専門業者へ相談を

火災後の清掃範囲を自分で判断するのは簡単ではありません。必要以上に施工範囲を広げれば費用が増える一方、必要な処理が不足すれば、すすや焦げ臭が残る原因になることもあります。

株式会社ロードは埼玉県所沢市を拠点に、15年以上にわたり遺品整理や特殊清掃、火災現場復旧などに携わり、これまで2,500件以上のさまざまな現場を経験してきました。

特に消臭については、他社で作業したものの臭いが残った現場の再施工や、同業者からご相談をいただくこともあります。「火元以外の部屋まで清掃した方がいいのか分からない」「見た目はきれいなのに焦げ臭が残っている」といった場合も、まずは現在の状況をご相談ください。現場の状態を確認し、必要な作業をご提案します。

まとめ

火災による煙やすす、焦げ臭は、炎が到達した場所だけに残るとは限りません。隣室や廊下、階段を通じた上階、家具やカーテン、場合によっては空調設備など、火元から離れた場所にも影響が及ぶことがあります。一方で、火元以外の部屋をすべて同じように清掃する必要があるわけでもありません。

大切なのは、火元からの距離だけで判断せず、すすや焦げ臭の有無、煙が通った経路、火災の規模や建物の構造などから被害範囲を確認することです。また、見た目がきれいだからと自己判断せず、安全が確認されていない場所へ無理に入ったり、すすを不用意に清掃したりしないようにしましょう。

どこまで清掃・消臭すればよいのか判断が難しい場合は、火災現場復旧の専門業者へ相談することをおすすめします。もし、どの業者に依頼して良いか判断に迷うようでしたら、お問い合わせフォーム公式LINE、 もしくはお電話(0120-536-610)の中からご都合の良い方法で、ぜひお気軽に私たちにご相談ください。

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